こんにちわ。チャーリーです。
今回は先日ビットコインゴールド等がやられた51%攻撃について。
複雑で分かりにくい分野ですが、なるべく分かりやすく書いて行きたいと思います。
BTG VERGE MONA 3つのコインの共通点
今回3つのコインが攻撃を受けましたが共通点がいくつかありますので
そこから紐解いて行きましょう。
1,POWというマイニング方式を取るコインだったこと
2,対象コインの時価総額が安すぎず高すぎずな位置だったこと
3,ブロックチェーンが過去に戻って改竄されなかったこと
4,基本的な対策は現時点で無いこと
まず1「POW」
ビットコイン等でも使用される方式で「Proof of Work」の略。
直訳は「仕事量の証明」という意味で、誰でも良い仕事したヤツには報酬出すぜ!のシステム。
早いシステムのPCを手に入れるだけで圧倒的な優位に立てる資本主義な方式なので、悪意のマイナーも参入しやすい、と言われてます。
2「適度な価格」
悪意のマイナーも盗んだコインを売却して益を出すので、人気の無いコインを盗んでも流動性が悪い、逆に人気がありすぎると過半数のハッシュパワー握るのに予算が掛かるので(後述)しっかり考えられた位置にあるコインが狙われた事が分かります。
3「ブロックチェーンの改竄」
ブロックチェーンの強みである遡っての改竄が不可能と言われる点。
今回も過去に遡っての改竄はされませんでした
4「対策がない」
現時点で物理的な対応や対策はありません
分散型を進めるPOWの宿命となります
51%を取得するとできる事
verge側だけはコメントで51%取られた事を否認し他のバグだ、と言っておりましたが
基本的には過半数に近いハッシュパワーを握る事が大前提です。
現状、世界の様々な人が様々な機器を使ってマイニングをしております。
善意なシステムであれば目の前のお金(報酬)を目的にコツコツマイニングをして行くので、悪意になる必要がありません。だって真面目にやってもお金が儲かるんですから。
ただ、そのネットワークの51%を取得し、自分の優位な状況へ誘導する悪意のユーザーがいた場合は話が違って来ます。
51%を取得したユーザーができる事
・トランザクションが承認されるのを防ぐ
・自分のトランザクションも取り消すことができる(2重支払いができる)
・マイニングにより得られるブロック報酬を全て自分のものにすることができる。
過去には遡れないけど、自分が51%握ってる現時点だけは無敵モードですね。
二重支払いをしてトランザクション承認→他通貨に交換で利益を出す事ができます。
一方…51%取得しても攻撃でできない事
・過去のトランザクション改竄
・コインを新しく作り出す
・他人からビットコインを奪う
つまり、、他人のコインや新たなコインを作る事は出来ない
二重支払いで貰えるのは攻撃を仕掛けたコインだけ、になります。
当然、攻撃を受けたコインは価値がすぐに下がりますので、この後に説明する51%取得する費用を掛ける事がどうなのか、、と言うせめぎ合いがあり、最初に上げた
2,対象コインの時価総額が安すぎず高すぎずな位置だったこと
が生きてくる訳ですね。(悪意あるユーザーも必死です)
51%を取得する為の費用はいくら?
計算がめんどくさくて、そんなのすぐ出来るの?って思われそうですが
そこは仮想通貨ならではの計算メリット!
こんなサイトがありました(笑)
Cost of a 51% Attack for Different Cryptocurrencies | 51Crypto
一覧表でてます!
王様ビットコインの1時間の攻撃コストは…
538,042ドル 約6千万円!
390,477ドル 約4千3百万円!
高いっす。。。
一方今回やられたBTGは…
3,900ドル 約40万円
かなり手頃!
モナコインは
4200ドル 約45万円
こちらもお値打ちです!
犯人側もしっかり狙って来てる事が分かりますね
自分が持ってるコインがPOWで価格がこの辺りだとしたら少し注意が必要です
そして気になるコイン側の対策は…
分散型のPOWで動かす以上、価格や時価総額を上げてマイニングしてくれる人を増やす→マイニングの難易度を上げるしか無さそうです
それではまた!